逃避行憧れという名の生活疲れ

何もかも捨ててどこか遠くに行く。誰も私を知らない場所で生きていく。彼と二人だけで肩寄せ合って静かに優しい時間を生きていく。

あーなんて素敵!

 

私は殆ど米粒を食べないし家でご飯を食べない。朝ごはんは全く食べないし夜ごはんもほとんど食べない。仕事場でもお茶が主食で、お昼にヨーグルトや菓子パンを食べて、帰りに御煎餅を齧る。それなのに家では両親にご飯やら弁当やらおやつやらを用意してあげなくてはならず、捨てても捨てても捨てても捨ててもプラスチックのゴミが山のように出る。生ゴミもどんなに厳重に縛ってもすぐに腐臭を出し始める。そのゴミの山を見ていると生活自体が物凄く嫌になってくる。

こんなにゴミを出してこんなに食べて生きていかなければならないのかと思うとうんざりしてくる。

 

恋い焦がれるあの人と一緒ならこんな気持ちにならないのかしら。あの人と一緒なら楽しくご飯を食べられるようになるのかしら。

 

あの人の何でも美味しそうに食べる姿が大好きだから彼の為だけにお料理して彼の為だけに綺麗でいて彼を喜ばせることだけを考えて生きていく。美しい専業主婦ではなく専業娼婦になる!!よしそれを目標に料理上手と床上手を目指そ。

 

逃避行、てなにから逃げるのかわからない逃避行など有り得ないのだけどね。逃げる必要がないのに逃げ切れるほど強ければ、逃げずに生きていけるはずだから。